黒猫


人気シリーズ「乙女の本棚」第35弾は、文豪・ポー×イラストレーター・まくらくらまのコラボレーション!小説としても画集としても楽しめる、魅惑の1冊。全イラスト描き下ろし。

私は狂っているわけではないし、よもや夢を見ているわけでもない。どのみち、明日になれば私は死ぬ。

動物好きで、賢い黒猫を飼う男。ある晩の行いから、少しずつ彼の人生が崩れていく。
ポーの名作が、アンティークのような不思議な魅力を放つイラストで話題の大人気イラストレーターで、本シリーズでは中原中也『詩集『山羊の歌』より』を担当するまくらくらまによって描かれる。
名作文学と現代の美麗なイラストが融合した、珠玉のコラボレーション・シリーズ。
自分の本棚に飾っておきたい。大切なあの人にプレゼントしたい。そんな気持ちになる「乙女の本棚」シリーズの1冊。


著者:エドガー・アラン・ポー

1809年アメリカ・マサチューセッツ州ボストン生まれ。小説家、詩人。1832年から作品を発表しはじめる。「アッシャー家の崩壊」、「ウィリアム・ウィルソン」などのゴシック小説で知られるほか、史上初の推理小説と言われる「モルグ街の殺人」や「黄金虫」といった作品も執筆した。1849年に死去。死因にはいくつかの説がある。

翻訳者:斎藤寿葉(さいとう・かずは)

早稲田大学博士課程満期退学。専門は19世紀末から20世紀初頭のアメリカ文学。「ヘンリー・ジェイムズにおける贈与の力と資本主義」をテーマに博士論文執筆中。

イラスト:まくらくらま

3月26日生まれの作家。ヨーロッパアンティークが好き。デジタルだけでなく、油絵等のアナログ画材も併用し作品をつくっている。著書に『黒猫』(ポー+まくらくらま)、『詩集『山羊の歌』より』(中原中也+まくらくらま)、『まくらくらまイラストカードブック ノアンティクの夢物語』、『不思議なアンティークショップ』がある。

まくらくらまさんからのコメント
「代表的なゴシックホラー作品ですが、暗く重たい雰囲気になりすぎないよう心掛けました。猫の可愛らしさと、ゾッと寒気がするような狂気のバランスがとても面白い作品です。」

イラストメイキング


その1

工程1

工程2

工程3

バレンタインのヴィンテージポストカードをイメージした構図です。猫と男の表情の差が、シュールで気に入っています。

その2

工程1

工程2

工程3

猫がしつこく追いかけてくる様子をさまざまなカットで表現しました。私の実家の猫も餌が欲しい時はこのような感じなので描き易かったです。

乙女の本棚シリーズ


目羅博士の不思議な犯罪
江戸川乱歩 + まくらくらま

詩集『山羊の歌』より
中原 中也 + まくらくらま

悪霊物語
江戸川乱歩 + 粟木こぼね

縊死体 乙女の本棚作品集
夢野久作、泉鏡花、江戸川乱歩、イェイツ、芥川龍之介 + ホノジロトヲジ

藪の中
芥川 龍之介 + おく

人魚の嘆き
谷崎 潤一郎 + ねこ助

猿ヶ島
太宰 治 + すり餌

二人の稚児
谷崎 潤一郎 + 夜汽車

恋愛論
坂口 安吾 + しきみ

木精
森鷗外 + いとうあつき

駈込み訴え
太宰 治 + ホノジロトヲジ

ルルとミミ
夢野久作 + ねこ助

高瀬舟
森 鷗外 + げみ

待つ
太宰 治 + 今井 キラ

夜叉ヶ池
泉 鏡花 + しきみ

人でなしの恋
江戸川 乱歩 + 夜汽車

悪魔 乙女の本棚作品集
芥川 龍之介、萩原 朔太郎、江戸川 乱歩、夏目 漱石、坂口 安吾、谷崎 潤一郎 + しきみ


堀辰雄 + ねこ助

春の心臓
イェイツ、芥川龍之介 + ホノジロトヲジ

詩集『青猫』より
萩原朔太郎 + しきみ

Kの昇天
梶井 基次郎 + しらこ

詩集『抒情小曲集』より
室生犀星 + げみ

刺青
谷崎潤一郎 + 夜汽車

魚服記
太宰治 + ねこ助

春は馬車に乗って
横光利一 + いとうあつき

人間椅子
江戸川乱歩 + ホノジロトヲジ

魔術師
谷崎潤一郎 + しきみ

秘密
谷崎 潤一郎 + マツオ ヒロミ

山月記
中島敦 + ねこ助

死後の恋
夢野久作 + ホノジロトヲジ

桜の森の満開の下
坂口安吾 + しきみ

夜長姫と耳男
坂口安吾 + 夜汽車

月夜とめがね
小川未明 + げみ

赤とんぼ
新美南吉 + ねこ助

外科室
泉鏡花 + ホノジロトヲジ

夢十夜
夏目漱石 + しきみ

蜜柑
芥川龍之介 + げみ

瓶詰地獄
夢野久作 + ホノジロトヲジ

押絵と旅する男
江戸川乱歩 + しきみ

檸檬
梶井基次郎 + げみ

葉桜と魔笛
太宰治 + 紗久楽さわ

猫町
萩原朔太郎 + しきみ

女生徒
太宰治 + 今井キラ