私の魂は磁石に吸われる鉄片のように、魔術師の方へ引き寄せられているのでした。
初夏の夕べ、恋人と公園へ行った私は、そこに小屋を出している若く美しい魔術師に出会った。
谷崎潤一郎の『魔術師』が、有名ゲームのキャラクターデザインなどで知られ、本シリーズでは萩原朔太郎『猫町』、江戸川乱歩『押絵と旅する男』、夏目漱石『夢十夜』、坂口安吾『桜の森の満開の下』を担当する大人気イラストレーター・しきみによって描かれる。
名作文学と現代の美麗なイラストが融合した、珠玉のコラボレーション・シリーズ。
自分の本棚に飾っておきたい。大切なあの人にプレゼントしたい。そんな気持ちになる「乙女の本棚」シリーズの1冊。
工程1
工程2
男女が連れ立って公園への向かうシーンです。
「男」は青、「女」は赤、そのどちらでもありどちらでもない「魔術師」は紫をイメージカラーにしています。
工程1
工程2
魔術師は、男にも女にも、和装にも洋装にも見えるような人物としてデザインしました。
見る者や見る角度によって印象を変えるイメージから月の満ち欠けもデザインモチーフとして取り入れています。
しきみさんからのコメント
とある恋人たちと、彼らが出会う出会う若く美しい魔術師のお話を描かせていただきました。恐ろしさ、かわいらしさ、滑稽さ、嫌悪感、様々なものが交じり合った魔術師の幻惑の舞台の様子が少しでも伝われば幸いです。