文字禍


人気シリーズ「乙女の本棚」第43弾は、文豪・中島敦×イラストレーター・しきみのコラボレーション!
小説としても画集としても楽しめる、魅惑の1冊。全イラスト描き下ろし。


わしらこそ彼等文字の精霊にこき使われる下僕じゃ。

文字の精霊についての研究を命ぜられた老博士ナブ・アヘ・エリバ。図書館や街中で調査を続ける彼のことを、精霊たちは決して見逃さない。
中島敦の名作が、有名ゲームのキャラクターデザインなどで知られ、本シリーズでは『猫町』、『詩集『青猫』より』、『押絵と旅する男』、『夢十夜』、『桜の森の満開の下』、『恋愛論』、『魔術師』、『夜叉ヶ池』を担当する大人気イラストレーター・しきみによって描かれる。名作文学と現代の美麗なイラストが融合した、珠玉のコラボレーション・シリーズ。
自分の本棚に飾っておきたい。大切なあの人にプレゼントしたい。そんな気持ちになる「乙女の本棚」シリーズの1冊。

著者:中島敦

明治42年(1909年)東京生まれ。東京帝国大学卒業後、教員生活を経てパラオ南洋庁への勤務をしながら執筆活動を行う。喘息のため33歳で病没。代表作に、『光と風と夢』『李陵』などがある。

イラスト:しきみ

イラストレーター。東京都在住。『刀剣乱舞』など、有名オンラインゲームのキャラクターデザインのほか、多くの書籍の装画やファッションブランドとのコラボレーションを手がけている。著書に『恋愛論』、『夜叉ヶ池』、『悪魔』、『詩集『青猫』より』、『魔術師』、『桜の森の満開の下』、『夢十夜』、『押絵と旅する男』、『猫町』、『夜話 Forgotten Fables』、『獏の国』がある。

しきみさんからのコメント
「文字」を題材にした少し風変わりなお話です。アッシリアの人々や精霊、神の姿を自分なりに表現しました。全体的な色使いもエキゾチックに感じてもらえたら嬉しいです。

イラストメイキング


その1

工程1

書物狂に関するシーンです。古代の石板の数々と、その陰にいつも存在していた文字の精霊の姿で表現しました。不穏な印象になるよう背景は赤にしています。

工程2

完成

その2

工程1

老博士が自らの不遇な扱いは文字の精霊による復讐であると悟るシーンです。今までの集大成となるようなモチーフと、葦をペンのように持つ文字の精霊で表現しました。

工程2

完成

乙女の本棚シリーズ


恋愛論
坂口 安吾 + しきみ

夜叉ヶ池
泉 鏡花 + しきみ

悪魔 乙女の本棚作品集
芥川 龍之介、萩原 朔太郎、江戸川 乱歩、夏目 漱石、坂口 安吾、谷崎 潤一郎 + しきみ

詩集『青猫』より
萩原朔太郎 + しきみ

魔術師
谷崎潤一郎 + しきみ

桜の森の満開の下
坂口安吾 + しきみ

夢十夜
夏目漱石 + しきみ

押絵と旅する男
江戸川乱歩 + しきみ

猫町
萩原朔太郎 + しきみ

山月記
中島敦 + ねこ助


森鷗外 + 今井キラ

舞踏会
芥川 龍之介 + Sakizo

目羅博士の不思議な犯罪
江戸川乱歩 + まくらくらま

悪霊物語
江戸川乱歩 + 粟木こぼね

縊死体 乙女の本棚作品集
夢野久作、泉鏡花、江戸川乱歩、イェイツ、芥川龍之介 + ホノジロトヲジ

藪の中
芥川 龍之介 + おく

人魚の嘆き
谷崎 潤一郎 + ねこ助

猿ヶ島
太宰 治 + すり餌

二人の稚児
谷崎 潤一郎 + 夜汽車

黒猫
エドガー・アラン・ポー + まくらくらま

木精
森鷗外 + いとうあつき

駈込み訴え
太宰 治 + ホノジロトヲジ

ルルとミミ
夢野久作 + ねこ助

高瀬舟
森 鷗外 + げみ

待つ
太宰 治 + 今井 キラ

人でなしの恋
江戸川 乱歩 + 夜汽車

詩集『山羊の歌』より
中原 中也 + まくらくらま


堀辰雄 + ねこ助

春の心臓
イェイツ、芥川龍之介 + ホノジロトヲジ

Kの昇天
梶井 基次郎 + しらこ

詩集『抒情小曲集』より
室生犀星 + げみ

刺青
谷崎潤一郎 + 夜汽車

魚服記
太宰治 + ねこ助

春は馬車に乗って
横光利一 + いとうあつき

人間椅子
江戸川乱歩 + ホノジロトヲジ

秘密
谷崎 潤一郎 + マツオ ヒロミ

死後の恋
夢野久作 + ホノジロトヲジ

夜長姫と耳男
坂口安吾 + 夜汽車

月夜とめがね
小川未明 + げみ

赤とんぼ
新美南吉 + ねこ助

外科室
泉鏡花 + ホノジロトヲジ

蜜柑
芥川龍之介 + げみ

瓶詰地獄
夢野久作 + ホノジロトヲジ

檸檬
梶井基次郎 + げみ

葉桜と魔笛
太宰治 + 紗久楽さわ

女生徒
太宰治 + 今井キラ