ルルとミミ


人気シリーズ「乙女の本棚」第32弾は、文豪・夢野久作×イラストレーター・ねこ助のコラボレーション!
小説としても画集としても楽しめる、魅惑の1冊。全イラスト描き下ろし。

けれども、花の鎖は引いても引いても尽きないほど長う御座いました。

「水が濁るとよくないことがある」。そんな言い伝えのある湖のそばに住むルルとミミは、鐘造りの父が身を投げてから、二人きりで暮らしていた。

夢野久作の名作が、書籍の装画、ゲーム、CDジャケットなどで美麗な人や獣を描き、本シリーズでは堀辰雄『鼠』太宰治『魚服記』中島敦『山月記』新美南吉『赤とんぼ』を担当するイラストレーター・ねこ助によって描かれる。
名作文学と現代の美麗なイラストが融合した、珠玉のコラボレーション・シリーズ。
自分の本棚に飾っておきたい。大切なあの人にプレゼントしたい。そんな気持ちになる「乙女の本棚」シリーズの1冊。

著者:夢野久作

明治22年(1889年)福岡県生まれ。慶應義塾大学中退。様々な職業を転々としたあと、三十七歳のときに「あやかしの鼓」を発表。主な著書に、『ドグラ・マグラ』、『少女地獄』などがある。

イラスト:ねこ助

鳥取県出身のイラストレーター。書籍の装画、ゲーム、CDジャケットなどのイラストを手がける。著書に『ルルとミミ』(夢野久作+ねこ助)、『鼠』(堀辰雄+ねこ助)、『魚服記』(太宰治+ねこ助)、『山月記』(中島敦+ねこ助)、『赤とんぼ』(新美南吉+ねこ助)、『Soirée ねこ助作品集 ソワレ』がある。

ねこ助さんからのコメント
可愛さがあって寂しさの残るようなイラストを添えられたらと思いました。くらげと魚たちが気に入っています。美しさをぎゅっと詰め込んだようなおとぎ話です。

イラストメイキング


その1

工程1

工程2

顔から足元に視点が移る図を描きたくて1点目・2点目のラフを作りました。描いている途中でいっそ繋げて描こうと思いこの形になりました。ふたりのキャラクター像を固める作業もこの絵の中で行っています。

その2

工程1

工程2

花の鎖をつたって降りた先の景色をイメージしました。おとぎ話の中を覗き見るような雰囲気をイメージして周りに枠を付け、水彩で描いたような空にしました。

乙女の本棚シリーズ


人魚の嘆き
谷崎 潤一郎 + ねこ助


堀辰雄 + ねこ助

魚服記
太宰治 + ねこ助

山月記
中島敦 + ねこ助

赤とんぼ
新美南吉 + ねこ助

縊死体 乙女の本棚作品集
夢野久作、泉鏡花、江戸川乱歩、イェイツ、芥川龍之介 + ホノジロトヲジ

死後の恋
夢野久作 + ホノジロトヲジ

瓶詰地獄
夢野久作 + ホノジロトヲジ

舞踏会
芥川 龍之介 + Sakizo

文字禍
中島敦 + しきみ

目羅博士の不思議な犯罪
江戸川乱歩 + まくらくらま

悪霊物語
江戸川乱歩 + 粟木こぼね

藪の中
芥川 龍之介 + おく

猿ヶ島
太宰 治 + すり餌

二人の稚児
谷崎 潤一郎 + 夜汽車

恋愛論
坂口 安吾 + しきみ

黒猫
エドガー・アラン・ポー + まくらくらま

木精
森鷗外 + いとうあつき

駈込み訴え
太宰 治 + ホノジロトヲジ

高瀬舟
森 鷗外 + げみ

待つ
太宰 治 + 今井 キラ

夜叉ヶ池
泉 鏡花 + しきみ

人でなしの恋
江戸川 乱歩 + 夜汽車

詩集『山羊の歌』より
中原 中也 + まくらくらま

悪魔 乙女の本棚作品集
芥川 龍之介、萩原 朔太郎、江戸川 乱歩、夏目 漱石、坂口 安吾、谷崎 潤一郎 + しきみ

春の心臓
イェイツ、芥川龍之介 + ホノジロトヲジ

詩集『青猫』より
萩原朔太郎 + しきみ

Kの昇天
梶井 基次郎 + しらこ

詩集『抒情小曲集』より
室生犀星 + げみ

刺青
谷崎潤一郎 + 夜汽車

春は馬車に乗って
横光利一 + いとうあつき

人間椅子
江戸川乱歩 + ホノジロトヲジ

魔術師
谷崎潤一郎 + しきみ

秘密
谷崎 潤一郎 + マツオ ヒロミ

桜の森の満開の下
坂口安吾 + しきみ

夜長姫と耳男
坂口安吾 + 夜汽車

月夜とめがね
小川未明 + げみ

外科室
泉鏡花 + ホノジロトヲジ

夢十夜
夏目漱石 + しきみ

蜜柑
芥川龍之介 + げみ

押絵と旅する男
江戸川乱歩 + しきみ

檸檬
梶井基次郎 + げみ

葉桜と魔笛
太宰治 + 紗久楽さわ

猫町
萩原朔太郎 + しきみ

女生徒
太宰治 + 今井キラ