もうあたし、これでいつ死んだっていいわ。
海のそばにある家。そこで彼は、日に日に弱っていく妻を一人看病し続けていた。
横光利一の『春は馬車に乗って』が、『26文字のラブレター』などで知られる人気イラストレーター・いとうあつきによって描かれる。
名作文学と現代の美麗なイラストが融合した、珠玉のコラボレーション・シリーズ。
自分の本棚に飾っておきたい。大切なあの人にプレゼントしたい。そんな気持ちになる「乙女の本棚」シリーズの1冊。
工程1
工程2
2人が狭い世界でお互いに愛しあい、依存しながら一緒にいる様子を 描きました。作中頻出する水をモチーフとして取り入れつつ タイトル通りの春らしさも感じてもらえるように気を付けました。
工程1
工程2
全体を通して現実通りに書くことをあまり意識していなかったのですが
最初の一枚なので風景画のようなわかりやすさも取り入れています。
工程1
工程2
たくさんの臓物たちは直接描かずに宝石へと変換しています。
肉の生々しさ、2人のやりとりの艶めかしい雰囲気が出せたらと思いました。
いとうあつきさんからのコメント
病に臥せた妻と看病する夫の物語です。愛する人がいること、その人が死へと向かっていること、必死に看病をしながらそれを辛く思うこと、
相反する感情の間で揺れる二人の姿を私なりの解釈でイラストにしました。
楽しんで頂けましたら幸いです。