月夜とめがね


人気シリーズ「乙女の本棚」第11弾は小川未明×イラストレーター・げみのコラボレーション!
小説としても画集としても楽しめる、魅惑の1冊。全イラスト描き下ろし。

月の光は、うす青く、この世界を照らしていました。
月のきれいな夜。おばあさんの家にやってきた、2人の訪問者。

書籍の装画やCDジャケットなどで活躍し、幅広い世代から支持を得ているイラストレーター・げみが小川未明を描く、珠玉のコラボレーション・シリーズです。
自分の本棚に飾っておきたい。大切なあの人にプレゼントしたい。そんな気持ちになる「乙女の本棚」シリーズの1冊。

著者:小川未明

明治15年(1882年)新潟県生まれ。「日本のアンデルセン」と呼ばれる。早稲田大学英文科在学中に坪内逍遙やラフカディオ・ハーンの指導を受け、小説や童話を書く。1961年死去。代表作に「赤い蝋燭と人魚」、「野ばら」などがある。

イラスト:げみ

平成元年(1989年)兵庫県三田市出身。京都造形芸術大学美術工芸学科日本画コース卒業後、イラストレーターとして作家活動を開始。著書に『夜の隙間に積もる雨』、『詩集『抒情小曲集』より』(室生犀星+げみ)、『月夜とめがね』(小川未明+げみ)、『蜜柑』(芥川龍之介+げみ)、『檸檬』(梶井基次郎+げみ)、『約束の猫』『トロイメライ』『春の旅人』(以上、村山早紀+げみ)、『げみ作品集』がある。

イラストメイキング


その1

工程1

工程2

最近自分の視力も落ちてきて、眼鏡をかける事が増えたので、昔よりはこのおばあさんの気持ちに近付いたのかなと思いながら描いていました。
メガネを掛けることで霧が晴れたような鮮明な視界を、ぼやけた視界は絵具の滲みで表現しました。

その2

工程1

工程2

庭の緑の中にポッと現れた感じをイメージしたかったのと、おばあさんにとって「何者か」がわからない状態だったのでちょっとふわふわしたような、地面に立っていないんじゃないかというようなイメージで描きました。
ページ全体の質感も凝ったので見ていただけると嬉しいです。

乙女の本棚シリーズ


高瀬舟
森 鷗外 + げみ

詩集『抒情小曲集』より
室生犀星 + げみ

蜜柑
芥川龍之介 + げみ

檸檬
梶井基次郎 + げみ


森鷗外 + 今井キラ

舞踏会
芥川 龍之介 + Sakizo

文字禍
中島敦 + しきみ

目羅博士の不思議な犯罪
江戸川乱歩 + まくらくらま

悪霊物語
江戸川乱歩 + 粟木こぼね

縊死体 乙女の本棚作品集
夢野久作、泉鏡花、江戸川乱歩、イェイツ、芥川龍之介 + ホノジロトヲジ

藪の中
芥川 龍之介 + おく

人魚の嘆き
谷崎 潤一郎 + ねこ助

猿ヶ島
太宰 治 + すり餌

二人の稚児
谷崎 潤一郎 + 夜汽車

恋愛論
坂口 安吾 + しきみ

黒猫
エドガー・アラン・ポー + まくらくらま

木精
森鷗外 + いとうあつき

駈込み訴え
太宰 治 + ホノジロトヲジ

ルルとミミ
夢野久作 + ねこ助

待つ
太宰 治 + 今井 キラ

夜叉ヶ池
泉 鏡花 + しきみ

人でなしの恋
江戸川 乱歩 + 夜汽車

詩集『山羊の歌』より
中原 中也 + まくらくらま

悪魔 乙女の本棚作品集
芥川 龍之介、萩原 朔太郎、江戸川 乱歩、夏目 漱石、坂口 安吾、谷崎 潤一郎 + しきみ


堀辰雄 + ねこ助

春の心臓
イェイツ、芥川龍之介 + ホノジロトヲジ

詩集『青猫』より
萩原朔太郎 + しきみ

Kの昇天
梶井 基次郎 + しらこ

刺青
谷崎潤一郎 + 夜汽車

魚服記
太宰治 + ねこ助

春は馬車に乗って
横光利一 + いとうあつき

人間椅子
江戸川乱歩 + ホノジロトヲジ

魔術師
谷崎潤一郎 + しきみ

秘密
谷崎 潤一郎 + マツオ ヒロミ

山月記
中島敦 + ねこ助

死後の恋
夢野久作 + ホノジロトヲジ

桜の森の満開の下
坂口安吾 + しきみ

夜長姫と耳男
坂口安吾 + 夜汽車

赤とんぼ
新美南吉 + ねこ助

外科室
泉鏡花 + ホノジロトヲジ

夢十夜
夏目漱石 + しきみ

瓶詰地獄
夢野久作 + ホノジロトヲジ

押絵と旅する男
江戸川乱歩 + しきみ

葉桜と魔笛
太宰治 + 紗久楽さわ

猫町
萩原朔太郎 + しきみ

女生徒
太宰治 + 今井キラ