お前さんの命を貰った代りに、私はさぞ美しくなったろうねえ
刺青師の清吉には、いつか理想の美女の肌に刺青を入れたいという野望があった。
谷崎潤一郎の『刺青』が、ノスタルジーを感じさせる美しい作品で大きな話題を呼び、本シリーズでは坂口安吾『夜長姫と耳男』を担当するイラストレーター・夜汽車によって描かれる。
名作文学と現代の美麗なイラストが融合した、珠玉のコラボレーション・シリーズ。
自分の本棚に飾っておきたい。大切なあの人にプレゼントしたい。そんな気持ちになる「乙女の本棚」シリーズの1冊。
工程1
工程2
純粋な少女らしさと、罪や宝、骸や魂を弄ぶようなしぐさなどをいれつつ、夢の出来事のような雰囲気にしました。着物や帯には刺青のような模様をいれました。
工程1
工程2
春の終わり頃らしい風と散る花を描きました。ぱっと惹きつけるような娘になるように背景の白は輝いているような雰囲気にしました。
夜汽車さんからのコメント
美女の肌に魂を彫り込みたいという願いを持った清吉という若い天才刺青師のお話です。冒頭の絢爛豪華な描写から、いびつさを感じる描写など、私自身の作風とかけ合わせながら多彩に詰め込むようにしました。甘美で濃厚な世界観を愉しんでいただけましたら幸いです。