きりぎりす


人気シリーズ「乙女の本棚」第46弾は、文豪・太宰治×イラストレーター・しまざきジョゼのコラボレーション!
小説としても画集としても楽しめる、魅惑の1冊。全イラスト描き下ろし。

この小さい、幽かな声を一生忘れずに、背骨にしまって生きて行こうと思いました。

売れない画家と結婚した「私」。徐々に夫が有名になるにつれ、彼女はどこか違和感を感じるようになる。
太宰治の名作が、叙情的なイラストを得意とするイラストレーター・しまざきジョゼによって描かれる。名作文学と現代の美麗なイラストが融合した、珠玉のコラボレーション・シリーズ。
自分の本棚に飾っておきたい。大切なあの人にプレゼントしたい。そんな気持ちになる「乙女の本棚」シリーズの1冊。

著者:太宰治

明治42年(1909年)青森県生まれ。小説家。1935年、「逆行」が第1回芥川賞の次席となり、翌年、第一創作集『晩年』を刊行。『斜陽』などで流行作家となるが、『人間失格』を残し玉川上水で入水自殺した。

イラスト:しまざきジョゼ

東京都在住のイラストレーター。京都芸術大学客員教授。グラフィックデザイナーとしてデザイン事務所に4年勤務ののち退社しフリーランスとして活動。著書に『描きたい絵が描けるようになる本』、『永い季節』がある。

しまざきジョゼさんからのコメント
主人公の思い描いた理想やそこから徐々に乖離していく現実の様を光をテーマに置いた色彩で表現しました。 ラスト「きりぎりす」に言及するシーンに至るまでの過程を楽しんでいただけましたら幸いです。

イラストメイキング


その1

工程1

主人公が独白の中で語る理想の暮らしのイメージです。ある程度コントラストを抑えてどこか夢のような配色を目指しました。

工程2

完成

その2

工程1

ラストとなるシーン。実際には布団に寝転がっている描写ですが、畳に寝転がり、徐々に草原が侵食している様子から彼女の失望を表現しています。柔らかい月明かりで退廃的な空気感を目指しました。

工程2

完成

乙女の本棚シリーズ


猿ヶ島
太宰 治 + すり餌

駈込み訴え
太宰 治 + ホノジロトヲジ

待つ
太宰 治 + 今井 キラ

魚服記
太宰治 + ねこ助

葉桜と魔笛
太宰治 + 紗久楽さわ

女生徒
太宰治 + 今井キラ


森鷗外 + 今井キラ

舞踏会
芥川 龍之介 + Sakizo

文字禍
中島敦 + しきみ

目羅博士の不思議な犯罪
江戸川乱歩 + まくらくらま

悪霊物語
江戸川乱歩 + 粟木こぼね

縊死体 乙女の本棚作品集
夢野久作、泉鏡花、江戸川乱歩、イェイツ、芥川龍之介 + ホノジロトヲジ

藪の中
芥川 龍之介 + おく

人魚の嘆き
谷崎 潤一郎 + ねこ助

二人の稚児
谷崎 潤一郎 + 夜汽車

恋愛論
坂口 安吾 + しきみ

黒猫
エドガー・アラン・ポー + まくらくらま

木精
森鷗外 + いとうあつき

ルルとミミ
夢野久作 + ねこ助

高瀬舟
森 鷗外 + げみ

夜叉ヶ池
泉 鏡花 + しきみ

人でなしの恋
江戸川 乱歩 + 夜汽車

詩集『山羊の歌』より
中原 中也 + まくらくらま

悪魔 乙女の本棚作品集
芥川 龍之介、萩原 朔太郎、江戸川 乱歩、夏目 漱石、坂口 安吾、谷崎 潤一郎 + しきみ


堀辰雄 + ねこ助

春の心臓
イェイツ、芥川龍之介 + ホノジロトヲジ

詩集『青猫』より
萩原朔太郎 + しきみ

Kの昇天
梶井 基次郎 + しらこ

詩集『抒情小曲集』より
室生犀星 + げみ

刺青
谷崎潤一郎 + 夜汽車

春は馬車に乗って
横光利一 + いとうあつき

人間椅子
江戸川乱歩 + ホノジロトヲジ

魔術師
谷崎潤一郎 + しきみ

秘密
谷崎 潤一郎 + マツオ ヒロミ

山月記
中島敦 + ねこ助

死後の恋
夢野久作 + ホノジロトヲジ

桜の森の満開の下
坂口安吾 + しきみ

夜長姫と耳男
坂口安吾 + 夜汽車

月夜とめがね
小川未明 + げみ

赤とんぼ
新美南吉 + ねこ助

外科室
泉鏡花 + ホノジロトヲジ

夢十夜
夏目漱石 + しきみ

蜜柑
芥川龍之介 + げみ

瓶詰地獄
夢野久作 + ホノジロトヲジ

押絵と旅する男
江戸川乱歩 + しきみ

檸檬
梶井基次郎 + げみ

猫町
萩原朔太郎 + しきみ