悪霊物語


人気シリーズ「乙女の本棚」第41弾は、文豪・江戸川乱歩×イラストレーター・粟木こぼねのコラボレーション!
小説としても画集としても楽しめる、魅惑の1冊。全イラスト描き下ろし。


目で見てはちっとも美しくないけれども、手でさわれば、たまらない美しさです。

小説家大江蘭堂は、取材のため人形師のアトリエに赴いた。そこでは怪しげな老人と、想像を遥かに超える作品たちが彼を待っていた。
江戸川乱歩の名作が、映画のワンシーンを切り取ったような美しさを持つ作品で人気を集めるイラストレーター・粟木こぼねによって描かれる。名作文学と現代の美麗なイラストが融合した、珠玉のコラボレーション・シリーズ。
自分の本棚に飾っておきたい。大切なあの人にプレゼントしたい。そんな気持ちになる「乙女の本棚」シリーズの1冊。

著者:江戸川乱歩

明治27年(1894年)三重県生まれ。早稲田大学卒業。雑誌編集、新聞記者などを経て、1923年「二銭銅貨」でデビュー。主な著書に、『怪人二十面相』、『少年探偵団』などがある。

イラスト:粟木こぼね

2017年からSNSでの公開を中心に、創作活動を始める。映画のワンシーンを切り取ったような、どこか物語性を感じられる絵が魅力のイラストレーター。著書に『Glamelia 粟木こぼね作品集』がある。

粟木こぼねさんからのコメント
始終怪しい雰囲気の物語であるため、装飾的な絵は、美しさだけでなく毒気の含んだ作品作りを試みています。 また、この物語では“灯り”が印象的な場面が多く、それが物語の怪しさを際立たせていると感じたため、背景のある場面は“灯り”や“陰影”が印象的な作品作りを目指しました。

イラストメイキング


その1

工程1

工程2

工程3

工程4

光源が蝋燭しかない薄暗い部屋の中で、【人物2人、レオナルド・ダ・ヴィンチの解剖図が貼られた印象的な壁、古い家具、本棚】を画面の中に収めたくて、構図や陰影のバランスに気をつけながら制作しました。

その2

工程1

工程2

工程3

工程4

娘の人形のような美しさを表現したかったので、額縁の中に娘を配置し、それを左右上下に重ねることで酒盛りをしながら進む時間の経過を表現しました。

乙女の本棚シリーズ


目羅博士の不思議な犯罪
江戸川乱歩 + まくらくらま

人でなしの恋
江戸川 乱歩 + 夜汽車

悪魔 乙女の本棚作品集
芥川 龍之介、萩原 朔太郎、江戸川 乱歩、夏目 漱石、坂口 安吾、谷崎 潤一郎 + しきみ

人間椅子
江戸川乱歩 + ホノジロトヲジ

押絵と旅する男
江戸川乱歩 + しきみ

舞踏会
芥川 龍之介 + Sakizo

文字禍
中島敦 + しきみ

縊死体 乙女の本棚作品集
夢野久作、泉鏡花、江戸川乱歩、イェイツ、芥川龍之介 + ホノジロトヲジ

藪の中
芥川 龍之介 + おく

人魚の嘆き
谷崎 潤一郎 + ねこ助

猿ヶ島
太宰 治 + すり餌

二人の稚児
谷崎 潤一郎 + 夜汽車

恋愛論
坂口 安吾 + しきみ

黒猫
エドガー・アラン・ポー + まくらくらま

木精
森鷗外 + いとうあつき

駈込み訴え
太宰 治 + ホノジロトヲジ

ルルとミミ
夢野久作 + ねこ助

高瀬舟
森 鷗外 + げみ

待つ
太宰 治 + 今井 キラ

夜叉ヶ池
泉 鏡花 + しきみ

詩集『山羊の歌』より
中原 中也 + まくらくらま


堀辰雄 + ねこ助

春の心臓
イェイツ、芥川龍之介 + ホノジロトヲジ

詩集『青猫』より
萩原朔太郎 + しきみ

Kの昇天
梶井 基次郎 + しらこ

詩集『抒情小曲集』より
室生犀星 + げみ

刺青
谷崎潤一郎 + 夜汽車

魚服記
太宰治 + ねこ助

春は馬車に乗って
横光利一 + いとうあつき

魔術師
谷崎潤一郎 + しきみ

秘密
谷崎 潤一郎 + マツオ ヒロミ

山月記
中島敦 + ねこ助

死後の恋
夢野久作 + ホノジロトヲジ

桜の森の満開の下
坂口安吾 + しきみ

夜長姫と耳男
坂口安吾 + 夜汽車

月夜とめがね
小川未明 + げみ

赤とんぼ
新美南吉 + ねこ助

外科室
泉鏡花 + ホノジロトヲジ

夢十夜
夏目漱石 + しきみ

蜜柑
芥川龍之介 + げみ

瓶詰地獄
夢野久作 + ホノジロトヲジ

檸檬
梶井基次郎 + げみ

葉桜と魔笛
太宰治 + 紗久楽さわ

猫町
萩原朔太郎 + しきみ

女生徒
太宰治 + 今井キラ