駈込み訴え


人気シリーズ「乙女の本棚」第33弾は、文豪・太宰治×イラストレーター・ホノジロトヲジのコラボレーション!
小説としても画集としても楽しめる、魅惑の1冊。全イラスト描き下ろし。

あの人は、私の女をとったのだ。いや、ちがった! あの女が、私からあの人を奪ったのだ。

「ずたずたに切りさいなんで、殺して下さい」。男はそう言って、自らの師の居場所を密告した。

太宰治の名作が、有名ゲームのキャラクターデザインなどで知られ、本シリーズではイェイツ『春の心臓』、江戸川乱歩『人間椅子』、夢野久作『死後の恋』、『瓶詰地獄』、泉鏡花『外科室』を担当する大人気イラストレーター・ホノジロトヲジによって描かれる。
名作文学と現代の美麗なイラストが融合した、珠玉のコラボレーション・シリーズ。
自分の本棚に飾っておきたい。大切なあの人にプレゼントしたい。そんな気持ちになる「乙女の本棚」シリーズの1冊。

著者:太宰治

明治42年(1909年)青森県生まれ。小説家。1935年、「逆行」が第1回芥川賞の次席となり、翌年、第一創作集『晩年』を刊行。『斜陽』などで流行作家となるが、『人間失格』を残し玉川上水で入水自殺した。

イラスト:ホノジロトヲジ

2015年よりフリーのイラストレーターとして活動中。キャラクターデザイン、イラストなどを手がけている。著書に、『駈込み訴え』(太宰治+ホノジロトヲジ)、『春の心臓』(イェイツ+ホノジロトヲジ)、『人間椅子』(江戸川乱歩+ホノジロトヲジ)、『死後の恋』(夢野久作+ホノジロトヲジ)、『外科室』(泉鏡花+ホノジロトヲジ)、『瓶詰地獄』(夢野久作+ホノジロトヲジ)、『しゃくしゃくしゃぐ』、『シキノメモリエ』、『しろしろじろ』がある。

ホノジロトヲジさんからのコメント
愛や憎、正反対のようでいて近しくもある様々な情でいっぱいの「私」の心を、それらを仕舞うおもちゃ箱に見立てパステルカラーで仕上げました。

イラストメイキング


その1

工程1

工程2

ラフ、清書共に一番初めに取り掛かった絵でした。初めて読まれる方に、読み進める内に「私」が誰なのか想像できていく過程をたのしんで頂きたかった為、十字架などの特徴的な意匠は極力入れずに構成しています。

その2

工程1

工程2

「私」の告発動機や発言について本当のところ、真意の解釈は読み手によって千差万別だと思われます。その様子を表現したいカットでした。

乙女の本棚シリーズ


縊死体 乙女の本棚作品集
夢野久作、泉鏡花、江戸川乱歩、イェイツ、芥川龍之介 + ホノジロトヲジ

春の心臓
イェイツ、芥川龍之介 + ホノジロトヲジ

人間椅子
江戸川乱歩 + ホノジロトヲジ

死後の恋
夢野久作 + ホノジロトヲジ

外科室
泉鏡花 + ホノジロトヲジ

瓶詰地獄
夢野久作 + ホノジロトヲジ

猿ヶ島
太宰 治 + すり餌

待つ
太宰 治 + 今井 キラ

魚服記
太宰治 + ねこ助

葉桜と魔笛
太宰治 + 紗久楽さわ

女生徒
太宰治 + 今井キラ


森鷗外 + 今井キラ

舞踏会
芥川 龍之介 + Sakizo

文字禍
中島敦 + しきみ

目羅博士の不思議な犯罪
江戸川乱歩 + まくらくらま

悪霊物語
江戸川乱歩 + 粟木こぼね

藪の中
芥川 龍之介 + おく

人魚の嘆き
谷崎 潤一郎 + ねこ助

二人の稚児
谷崎 潤一郎 + 夜汽車

恋愛論
坂口 安吾 + しきみ

黒猫
エドガー・アラン・ポー + まくらくらま

木精
森鷗外 + いとうあつき

ルルとミミ
夢野久作 + ねこ助

高瀬舟
森 鷗外 + げみ

夜叉ヶ池
泉 鏡花 + しきみ

人でなしの恋
江戸川 乱歩 + 夜汽車

詩集『山羊の歌』より
中原 中也 + まくらくらま

悪魔 乙女の本棚作品集
芥川 龍之介、萩原 朔太郎、江戸川 乱歩、夏目 漱石、坂口 安吾、谷崎 潤一郎 + しきみ


堀辰雄 + ねこ助

詩集『青猫』より
萩原朔太郎 + しきみ

Kの昇天
梶井 基次郎 + しらこ

詩集『抒情小曲集』より
室生犀星 + げみ

刺青
谷崎潤一郎 + 夜汽車

春は馬車に乗って
横光利一 + いとうあつき

魔術師
谷崎潤一郎 + しきみ

秘密
谷崎 潤一郎 + マツオ ヒロミ

山月記
中島敦 + ねこ助

桜の森の満開の下
坂口安吾 + しきみ

夜長姫と耳男
坂口安吾 + 夜汽車

月夜とめがね
小川未明 + げみ

赤とんぼ
新美南吉 + ねこ助

夢十夜
夏目漱石 + しきみ

蜜柑
芥川龍之介 + げみ

押絵と旅する男
江戸川乱歩 + しきみ

檸檬
梶井基次郎 + げみ

猫町
萩原朔太郎 + しきみ