待つ


人気シリーズ「乙女の本棚」第30弾は、文豪・太宰治×イラストレーター・今井キラのコラボレーション!
小説としても画集としても楽しめる、魅惑の1冊。全イラスト描き下ろし。

ああ、私は一体、何を待っているのでしょう。

毎日、毎日、駅にまだ見ぬ人を迎えにいく女性。今日も彼女は、駅の冷いベンチに坐っている。

太宰治の名作が、他の追随を許さない独自の空気感で、世界中のロリータ少女たちから支持され続け、本シリーズでは太宰治『女生徒』を担当する大人気イラストレーター・今井キラによって描かれる。
名作文学と現代の美麗なイラストが融合した、珠玉のコラボレーション・シリーズ。
自分の本棚に飾っておきたい。大切なあの人にプレゼントしたい。そんな気持ちになる「乙女の本棚」シリーズの1冊。

著者:太宰治

明治42年(1909年)青森県生まれ。小説家。1935年、「逆行」が第1回芥川賞の次席となり、翌年、第一創作集『晩年』を刊行。『斜陽』などで流行作家となるが、『人間失格』を残し玉川上水で入水自殺した。

イラスト:今井キラ

兵庫県生まれ。ファッションブランドAngelic Prettyや雑誌、小説の装丁画などに作品を提供。作品集として『女生徒』(太宰治+今井キラ)、『月行少女』、『少女の国』、『ひと匙姫』がある。他の追随を許さない独自の空気感で、世界中のロリータ少女たちから支持され続けている。

今井 キラさんからのコメント
暗い時代のお話ですが、その時代を知らない私が描くのであればと、まだ白黒写真しかなかった時代の手彩色の写真の様な少しちぐはぐな色のチョイスで着色していきました。
主人公は以前担当させていただいた「女生徒」の挿絵とも仄かにリンクするような少女像を意識しています。

イラストメイキング


その1

工程1

工程2

ラフでは星座や惑星を描くつもりでしたが、この絵を描いている途中、少し行き詰まったので夜中にコンビニに行ったのですがその帰りに出ていた月がとても細くて美しかったのでそれをそのまま描きました。

その2

工程1

工程2

主人公の妄想を私なりの解釈で描いたお気に入りのページです。
意図的にほとんどのページに花が登場する様にしています。

乙女の本棚シリーズ


女生徒
太宰治 + 今井キラ

猿ヶ島
太宰 治 + すり餌

駈込み訴え
太宰 治 + ホノジロトヲジ

魚服記
太宰治 + ねこ助

葉桜と魔笛
太宰治 + 紗久楽さわ

舞踏会
芥川 龍之介 + Sakizo

文字禍
中島敦 + しきみ

目羅博士の不思議な犯罪
江戸川乱歩 + まくらくらま

悪霊物語
江戸川乱歩 + 粟木こぼね

縊死体 乙女の本棚作品集
夢野久作、泉鏡花、江戸川乱歩、イェイツ、芥川龍之介 + ホノジロトヲジ

藪の中
芥川 龍之介 + おく

人魚の嘆き
谷崎 潤一郎 + ねこ助

二人の稚児
谷崎 潤一郎 + 夜汽車

恋愛論
坂口 安吾 + しきみ

黒猫
エドガー・アラン・ポー + まくらくらま

木精
森鷗外 + いとうあつき

ルルとミミ
夢野久作 + ねこ助

高瀬舟
森 鷗外 + げみ

夜叉ヶ池
泉 鏡花 + しきみ

人でなしの恋
江戸川 乱歩 + 夜汽車

詩集『山羊の歌』より
中原 中也 + まくらくらま

悪魔 乙女の本棚作品集
芥川 龍之介、萩原 朔太郎、江戸川 乱歩、夏目 漱石、坂口 安吾、谷崎 潤一郎 + しきみ


堀辰雄 + ねこ助

春の心臓
イェイツ、芥川龍之介 + ホノジロトヲジ

詩集『青猫』より
萩原朔太郎 + しきみ

Kの昇天
梶井 基次郎 + しらこ

詩集『抒情小曲集』より
室生犀星 + げみ

刺青
谷崎潤一郎 + 夜汽車

春は馬車に乗って
横光利一 + いとうあつき

人間椅子
江戸川乱歩 + ホノジロトヲジ

魔術師
谷崎潤一郎 + しきみ

秘密
谷崎 潤一郎 + マツオ ヒロミ

山月記
中島敦 + ねこ助

死後の恋
夢野久作 + ホノジロトヲジ

桜の森の満開の下
坂口安吾 + しきみ

夜長姫と耳男
坂口安吾 + 夜汽車

月夜とめがね
小川未明 + げみ

赤とんぼ
新美南吉 + ねこ助

外科室
泉鏡花 + ホノジロトヲジ

夢十夜
夏目漱石 + しきみ

蜜柑
芥川龍之介 + げみ

瓶詰地獄
夢野久作 + ホノジロトヲジ

押絵と旅する男
江戸川乱歩 + しきみ

檸檬
梶井基次郎 + げみ

猫町
萩原朔太郎 + しきみ