人魚の嘆き


人気シリーズ「乙女の本棚」第39弾は、文豪・谷崎潤一郎×イラストレーター・ねこ助のコラボレーション!
小説としても画集としても楽しめる、魅惑の1冊。全イラスト描き下ろし。


私はむしろ人間よりも人魚の種属に堕落したい。

歓楽の絶頂を極め、なお新たな楽しみを求めつつもそれが手に入らない貴公子。あるとき彼は、珍しいものを扱う外国人に出会う。
谷崎潤一郎の名作が、書籍の装画、ゲーム、CDジャケットなどで美麗な人や獣を描き本シリーズでは『ルルとミミ』『鼠』『魚服記』『山月記』『赤とんぼ』を担当するイラストレーター・ねこ助によって描かれる。名作文学と現代の美麗なイラストが融合した、珠玉のコラボレーション・シリーズ。
自分の本棚に飾っておきたい。大切なあの人にプレゼントしたい。そんな気持ちになる「乙女の本棚」シリーズの1冊。

著者:谷崎潤一郎

明治19年(1886年)東京生まれ。東京帝国大学国文科中退。在学中に同人雑誌「新思潮」(第二次)を創刊し、「刺青」などを発表する。代表作に、『痴人の愛』『春琴抄』『細雪』『陰翳礼讃』などがある。

イラスト:ねこ助

鳥取県出身のイラストレーター。書籍の装画、ゲーム、CDジャケットなどのイラストを手がける。著書に『ルルとミミ』(夢野久作+ねこ助)、『鼠』(堀辰雄+ねこ助)、『魚服記』(太宰治+ねこ助)、『山月記』(中島敦+ねこ助)、『赤とんぼ』(新美南吉+ねこ助)、『Soirée ねこ助作品集 ソワレ』がある。

ねこ助さんからのコメント
人魚が大好きなので、なるべく恐れず、美しく、可愛く描こうと思いました。大好きなお話で、とても楽しく描かせていただきました。

イラストメイキング


その1

工程1

ラフではお顔が見えていますが、途中で憂いのある雰囲気で始めて後でお顔を出そうと思い立ち、完成版では顔を背けたイラストに変えています。煙たげなイラストになって気に入っています。

工程2

完成

その2

工程1

赤とオレンジをメインカラーに描きました。登場人物は主に3名なのですが全員月の満ち欠けをイメージモチーフにデザインしています。

工程2

完成

乙女の本棚シリーズ


ルルとミミ
夢野久作 + ねこ助


堀辰雄 + ねこ助

魚服記
太宰治 + ねこ助

山月記
中島敦 + ねこ助

赤とんぼ
新美南吉 + ねこ助

二人の稚児
谷崎 潤一郎 + 夜汽車

刺青
谷崎潤一郎 + 夜汽車

魔術師
谷崎潤一郎 + しきみ

秘密
谷崎 潤一郎 + マツオ ヒロミ

猿ヶ島
太宰 治 + すり餌

恋愛論
坂口 安吾 + しきみ

黒猫
エドガー・アラン・ポー + まくらくらま

木精
森鷗外 + いとうあつき

駈込み訴え
太宰 治 + ホノジロトヲジ

高瀬舟
森 鷗外 + げみ

待つ
太宰 治 + 今井 キラ

夜叉ヶ池
泉 鏡花 + しきみ

人でなしの恋
江戸川 乱歩 + 夜汽車

詩集『山羊の歌』より
中原 中也 + まくらくらま

悪魔 乙女の本棚作品集
芥川 龍之介、萩原 朔太郎、江戸川 乱歩、夏目 漱石、坂口 安吾、谷崎 潤一郎 + しきみ

春の心臓
イェイツ、芥川龍之介 + ホノジロトヲジ

詩集『青猫』より
萩原朔太郎 + しきみ

Kの昇天
梶井 基次郎 + しらこ

詩集『抒情小曲集』より
室生犀星 + げみ

春は馬車に乗って
横光利一 + いとうあつき

人間椅子
江戸川乱歩 + ホノジロトヲジ

死後の恋
夢野久作 + ホノジロトヲジ

桜の森の満開の下
坂口安吾 + しきみ

夜長姫と耳男
坂口安吾 + 夜汽車

月夜とめがね
小川未明 + げみ

外科室
泉鏡花 + ホノジロトヲジ

夢十夜
夏目漱石 + しきみ

蜜柑
芥川龍之介 + げみ

瓶詰地獄
夢野久作 + ホノジロトヲジ

押絵と旅する男
江戸川乱歩 + しきみ

檸檬
梶井基次郎 + げみ

葉桜と魔笛
太宰治 + 紗久楽さわ

猫町
萩原朔太郎 + しきみ

女生徒
太宰治 + 今井キラ