必殺シリーズ秘史 50年目の告白録
必殺シリーズ50周年、初期の現場スタッフを中心に
徹底取材を仕掛けた光と影の深掘りインタビュー集
1972年秋に始まった『必殺仕掛人』。金をもらって恨みをはらす殺し屋たちを主人公にしたアウトロー時代劇は、テレビ界の常識を覆す設定や凝った展開、斬新な表現手法とともに人気シリーズとなり、いまなお新作が続く『必殺仕事人』で国民的ドラマへと成長した。本書では必殺シリーズを象徴する光と影の映像美や撮影・音響のテクニック、奇想天外な殺し技を実現させてきた京都映画(現・松竹撮影所)のスタッフを中心とした総勢30名に徹底取材を敢行。当時まだ32歳の若手だったキャメラマンの石原興をはじめ照明、録音、編集、効果、殺陣、記録、演出部、製作部ほか各パートの職人たちが、あらためて必殺シリーズを振り返る。初めて明かされる各作品の舞台裏に緒形拳や藤田まことら出演者の思い出、深作欣二や工藤栄一ら名匠の演出術などなど。そしてラストを飾るスペシャルインタビューには俳優の山﨑努が登場、『必殺仕置人』『新必殺仕置人』で演じた“念仏の鉄"――シリーズ屈指の殺し屋について語り尽くす。著者は『映画秘宝』や『昭和の不思議101』で丹念な調査にもとづく記事を発表してきた気鋭のライター・高鳥都。コラムでは必殺シリーズの軌跡や撮影所の歴史を解説し、テレビ・映画の作品リストも収録。「必殺シリーズ50周年」を記念した待望の書が、ここに誕生です!
CONTENTS
序文 櫻井洋三
R-1
石原興(撮影)
藤井哲矢(撮影)
喜多野彰(撮影)
林利夫(照明)
南所登(照明)
中路豊隆(録音)
R-2
高坂光幸(演出部)
都築一興(演出部)
皆元洋之助(演出部)
杉山栄理子(記録)
野口多喜子(記録)
黒田満重(製作主任)
佐生哲雄(製作補)
R-3
園井弘一(編集)
竹本洋二(効果・調音)
藤原誠(効果)
上床隆幸(調音)
R-4
倉橋利韶(美術)
原田哲男(美術)
中込秀志(装飾)
布目真爾(殺陣)
塚本豊(衣裳)
平井靖(俳優)
東悦次(俳優)
牧野譲(スチール)
竹内志朗(タイトル)
スペシャルインタビュー
山﨑努
コラム
必殺シリーズ50年のあゆみ
京都映画撮影所小史
とらの会会長・山田誠二が語る、必殺プロデューサーの思い出
「スマート」のマスター・元木脩が明かす必殺の日々
おわりに 高鳥都
必殺シリーズ一覧
PROFILE
高鳥都(たかとり・みやこ)
1980年生まれ。2010年よりライターとしての活動をスタートし、『映画秘宝』『昭和の謎99』『昭和の不思議101』などに執筆。編著に『別冊映画秘宝 90年代狂い咲きVシネマ地獄』、共著に『漫画+映画!』『完全版アナーキー日本映画史1959-2016』ほか多数。
- 著者
- 高鳥 都
- 定価
- 2,750円(本体2,500円+税10%)
- 仕様
- A5判 / 384ページ
- 発売日
- ISBN
- 9784845638048