辻 真先のテレビアニメ道

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脚本執筆歴60年以上の巨匠が明かす
テレビアニメ名作群の誕生秘話!

『機動戦士ガンダム』の成功で、依頼できた憧れの巨匠・辻 真先さん。
一緒に組んで、間口の広さに驚かされた!! 安彦良和(『巨神ゴーグ』監督、マンガ家)

【本書の紙版には特別に『巨神ゴーグ』の第1話シナリオを収録。電子版には収録されておりません】

シリーズ構成などまだなかった時代に「第1話」の脚本を数多く執筆してきた辻 真先は、テレビアニメ作品誕生の鍵を握る重要人物です。そんな辻が本書では、『ジャングル大帝』から『巨神(ジャイアント)ゴーグ』まで21作品の「第1話」について、原作者や監督、プロデューサーとのやりとりも含めて回想。また『オバケのQ太郎』や『サイボーグ009』『おじゃまんが山田くん』などについても創作の裏話を開陳。日本のアニメがいかにして作られてきたのか、その秘密を明かします。
なお本書のカバーを飾るのは、手塚治虫が辻 真先のために描き下ろした『鉄腕アトム』第81話「夢みる機械の巻」の絵コンテ案です。映像化の際に採用されなかったため、世に出たことがない幻の絵コンテを初公開! また、辻 真先による『巨神ゴーグ』の第1話シナリオを特別収録するほか、同作の監督/安彦良和から辻 真先に贈るメッセージも掲載しています。
そんな本書は現場の声があふれる臨場感あるテレビアニメ史でもあり、表現論や技術論といった側面も持ち合わせる貴重な1冊となっています。
日本初のテレビアニメ『鉄腕アトム』『エイトマン』からキャリアをスタートして60余年、常にアニメの現場で活躍してきた著者だからこそ語れる名作群の創作エピソードの数々。本書を一読してから鑑賞すれば、作品をより深く味わうことができるでしょう。

【CONTENTS】
CHAPTER1 テレビの原野からアニメの荒野へ
読者のあなたにご挨拶
シナリオ修行を振り出しに
テレビとはなんですか
昔むかしのテレビの制作風景
映像には言語があり文法がある
シナリオの読者は誰だろう
絵にしにくい素材を絵にした例
映画とテレビ技法の齟齬
毎週オンエアしようという非常識
非常識が常識なのだ
やがてアニメの世界に入った

CHAPTER2 第1話専用脚本家として
『ジャングル大帝』
『ゲゲゲの鬼太郎』
『もーれつア太郎』
『アタックNo.1』
『タイガーマスク』
『サザエさん』
『キックの鬼』
『東映魔女っ子シリーズ』
『デビルマン』
『ドロロンえん魔くん』
『キューティーハニー』
『ミクロイドS』
『一休さん』
『超電磁ロボ コン・バトラーV』
『アローエンブレム グランプリの鷹』
『ジェッターマルス』
『キャプテンフューチャー』
『ハニーハニーのすてきな冒険』
『Dr.スランプ アラレちゃん』
『パタリロ! 』
『巨神ゴーグ』

CHAPTER3 アニメこぼれ話 あふれ話
『オバケのQ太郎』
『冒険ガボテン島』
『巨人の星』
『サイボーグ009』
『ドラえもん』
『バンパイヤ』
『おじゃまんが山田くん』

CHAPTER4 アニメの昨日・今日・明日
ぼくの昨日とアニメ
ぼくの今日とアニメ
ぼくの明日とアニメ

まえがき 綿引勝美
シナリオ特別収録 『巨神ゴーグ』第1話
『鉄腕アトム』「夢みる機械」の巻のために手塚治虫が描いた絵コンテ案
辻真先 思い出アルバム
スペシャルインタビュー 安彦良和
『巨神ゴーグ』で目の当たりにした、辻真先さんの間口の広さ
あとがきにかえて 綿引勝美

辻 真先(つじ まさき)

1932年、愛知県生まれ。名古屋大学文学部卒業。
NHKで番組制作・演出に携わった後に独立。『鉄腕アトム』、『ジャングル大帝』、『デビルマン』をはじめ、数多くのアニメ脚本を執筆し、日本のアニメ界を黎明期から支えてきた。ミステリ作家、旅行評論家、エッセイストとしても作品を発表。
代表作に『迷犬ルパンの名推理』、『あじあ号、吼えろ!』、『たかが殺人じゃないか』などがある。『戦国獅子伝』(作画/横山光輝)、『聖魔伝』、『沖田総司』(以上、作画/石川賢)など、マンガ原作も多く手掛けている。
1981年、『アリスの国の殺人』で第35回日本推理作家協会賞受賞。
2004年、第39回長谷川伸賞受賞。
2008年、第13回アニメーション神戸賞特別賞、第11回文化庁メディア芸術祭功労賞、第61回中日文化賞受賞。
2009年、『完全恋愛』で第9回本格ミステリ大賞小説部門受賞。
2019年、第23回日本ミステリー文学大賞受賞。

辻 真先
定価
2,420円(本体2,200円+税10%)
仕様
A5判 / 320ページ
発売日
ISBN
9784845636518

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