定本 オサムシに伝えて

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長女が綴った、父・手塚治虫との日々。

虫プロダクションが併設された東京・富士見台から、井荻、清瀬と3つの家を舞台に繰り広げられる、手塚家の生活。有名マンガ家の家族ということで、ただでさえ普通の家庭とは違うのに、祖父・祖母・母・兄・妹と著者を加えた7人は、全員が際立った個性の持主。日々の暮らしは「平穏無事」というわけにはいかず、旅行や食事会といった家族イベントも、なかなかスムーズには終わってくれません。
本書では、そんな家庭での手塚治虫の素顔が愛情深く、ユーモラスに描かれています。特に「どうしようもない我儘な子」だった著者と父とのエピソードは、どれも心に残るものばかり。後に著者が「手塚イズム」の伝道者となったことの必然性が、本書からは伝わってきます。
表紙装画:桐木憲一

【CONTENTS】
最初に育った大きな家
蛙の子は蛙
お転婆ウラン
名前の由来
マコとチーコ
我が家は映画館
父とクリスマス
赤玉ワインにゴーゴー
北風は冷たく雪を運ぶ
絵を描く楽しみ
家族旅行・母シカ事件
親の呼び出し
吹奏楽部への入部
クランポン社のクラリネット
家族旅行・父の裏切り
父のいる食卓
先輩のお願い
初めてのアルバイト
父が飛んで帰ってきた夜
家庭教師
たかが長電話、されど長電話
二十歳の夜
父のお土産
就職活動
卒業旅行
ジャンボプリン
仕事のおねだり
「結婚を前提に……」
家を出る
お見舞いとお焼き
父の癌を知る
「お父様がなんとかするから……」
長い夜
病床にて
父の最期
病院脱出
仮通夜から通夜ヘ
オサムシに伝えて
あとがきにかえて
立東舎文庫版あとがき
特別対談:園田静香(クラブ数寄屋橋)×手塚るみ子

解説:忌野清志郎

著者
手塚 るみ子
定価
990円(本体900円+税10%)
仕様
A6判/416ページ
発売日
ISBN
9784845629886

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